ただの日記

毎日が週末

2020/05/24

どうしよう。今の感情を書き記したいのに、なんと書けばいいのかわからない。今までの「好き」という感情が何だったのか分からなくなった。私は何を好きと言っていたのだろう。でも間違いなく、この感情は「好き」なのだ。彼を嫌いだと思ったことは無いし、きっと嫌いになれない。嫌いになんてなるわけが無い。だって素敵な人だから。本当に本当に、素敵な人だから。だけど「好き」という感情が偽りのような気がしてきた。魔法が解けたみたいな、目の前の霧が晴れたみたいな、そんな感覚になった。いつから狂ってしまったのだろう。楽しく彼に恋をしていたあの日々に懐かしさまで覚える。それこそ、狂ったように彼にぞっこんで、彼以外の姿が目に見えなくなった時だってあったのに。とても幸せだったのに。好きだ。好きだ。大好きだ。ずっと近くで見ていたい。ずっと応援していたい。もっと大きくなった姿が見たい。もっと一緒に素敵な夢をみたい。

…夢。そうか、これは全て夢だったのか。そんな感じになってきた。夢から目が覚めたのか。少なくとも今の私は、頭の中が覚醒している。どうやら今夜は眠れそうにない。

好きだよ。言葉にする度に嘘のような気がしてくる。どこが好きなの、と聞かれて、彼の好きなところを答えるのは簡単だ。だって好きだもん。でもきっとこれは皆が思う「好き」じゃないような気がする。こんなに好きなのに、こんなに不安になることがあっていいのだろうか。
私の素直な感情は「嫌いになんてなりたくない。好きでいたい。」という気持ちだ。「好きでいたい」とは、果たしてどういう意味なのだろう。好きでいることに何か追われているような感じがする。日々Twitterで情報を収集して、テレビを予約して、雑誌を買って、グッズを買って、コンサートに行って、これを使命感でやってきたような、いやそんな訳ない。好きだからやった。使命感なんてどこにも無かった。スタート地点は必ずそうだ。今、色んな言葉が浮かんでは消えて、掴めない感情の中で、これだけは嘘偽りないと言える。私が彼に出会った時、間違いなく、私は彼が好きだった。

今だってきっと、まだ彼のことが好きだ。好きなはずだ。
きっと今の一時的な感情に流されて、今回のグッズを買わなかったら近い将来で後悔するはずだ。この想いが再燃した時、「どうしてあの時離れたのかな」って後悔するはずだ。

後悔は後から悔やむと書く。この先、後から悔やむことがこわくて、使命感に追われているのかもしれない。そんなの、この先が訪れない限り分かる事じゃないのに。やっぱり私は狂っている。

人が何かに執着するのは、その何かに掛けた時間とお金を惜しむからだよ、と友人から教えてもらった。私は、今までにかけた時間とお金を惜しんでいるのか。そんなケチな人間に成り下がってしまったのか。今のところ、そんな気持ちは無い。これからの出費は考えよう、と思う反面、今まで費やしてきた時間とお金に後悔なんてしていない。あの輝きに満ちた時間は私の宝物だし、今手元にある無数の思い出も私の宝物だ。私が持っている、唯一の自慢アイテム。私の、唯一の財産。これを売るのは惜しい。売るなんて今のところは無理だ。お金に変わるとそそのかされても無理だ。だってこれは私の大切な思い出だもの。全てに思い出が詰まっているんだもの。
そもそも今の私の「好きでいたい」という感情は執着なのだろうか。使命感なのだろうか。どうして好きでいたいと思ってしまったんだろうか。彼らを好きでいる自分が好きなのか?彼らを好きでいなきゃいけない理由は?
それはやっぱり、まだ彼らのことが好きだからではないか。好きなのに、大きな声で好きだと叫べない現状が、もどかしくてつらいのではないか。このままきらいになる未来が訪れることを恐れているのではないか。…まただ。また私は未来を恐れている。何度言えば分かる。未来は、来てみないことにはわからないと。
彼らを好きでいたい理由がもうひとつ見つかった。私の存在意義だ。私は今までずっと彼らが好きで、ずっと彼らを見て育ってきた。物心ついた時から彼らが私の世界の中心にいた。楽しい記憶も、かなしい記憶も、嬉しい記憶も、くるしい記憶も全部彼らと共にある。そんな私から彼らを抜いたら、私は空っぽになってしまうような気がしているのだ。私には何も残らない。ずっと前からそう気づいていた。ずっと前からそう気づいていたから、ずっと前から無意識的に「好意に使命感を植え付けた」のかもしれない。私は彼らを好きでいないといけない。私が彼らから離れたら、私は空っぽになってしまう。

そうだ。これが一番の理由だ。ここまで書いてようやく気がついた。私が彼らを好きで居なきゃいけないと思うのは、私から彼らを取ったら何も無くなると思っているからだ。現に今もそう思っている。私は彼ら以外の娯楽を知らない。彼ら以上の幸せを知らない。彼以上に好きな人なんてどこにもいない。彼以上に私を熱狂させるものなんて、どこにもない。まだ知らないだけだと分かっている。空っぽでは無いかもしれないと思いたい気持ちもある。でも無理なんだ。それだけ私の人生に彼らは根付いている。

どうしよう。結論もオチも無い。ただ気づいた真実がかなしくてくるしくて、つらいだけだ。